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「まあ、ぶっちゃけてしまえばあたしお泊り会とかも興味あったし……駄目かな?」
駄目かなって言われても……。
「まずその前に、泊まり込みなら北原さんの両親がOK出さないとまず駄目じゃない?」
こういうのはまず大人に話をつけないと。
「お父さんとお母さんなら土日は仕事で帰って来ないからそれは大丈夫。」
「いやいやいやいや!?」
それはむしろ大問題じゃないですよね!?
「両親のいない女の子の家に男を上がらせたら駄目だって!」
「うん!雄太なんて野獣だから油断してたら知らない内に食べられちゃうよ!?」
あなたは何を言ってるんですか沙希さん。
「大丈夫。お兄ちゃんがいるし。」
いや、お兄ちゃんがいても……
「まあ、あの人がいれば大丈夫だろうな。」
珍しく連が会話に入って来た。
っていうか、連にそこまで言わせるような人なのか……?
「……連は北原さんのお兄さんを知ってるの?」
「知らないのは雄太だけだよ。あたしも知ってるし。でも、確かにあの人がいれば安心かも。」
沙希も?
「えっ、知らないの俺だけ?どんな人?」
「多分見れば分かるだろうし、家に来るまでのお楽しみにしておけば?」
「うーん……そんなに有名な人?」
「まあ、この学校に通ってれば普通に知ってるはず」
校内の有名人……?
誰だろ……。
仮に俺が北原さんを襲うとした場合でも、二人が安心するような人……もしかしてプロレスラーみたいな人とか!?
それだったら物凄い不純な関係を現在進行形でやってるし、下手したら俺殺されるんじゃない!?
「それよりさ、皆あたしの家に泊まるのは大丈夫?」
「俺は別に大丈夫だと思う。」
「あたしは雄太と連が行くなら大丈夫だと思う。」
「田中は?」
うーん……俺行ったら死ぬかな……。
でもお泊り会なんてよくよく考えたら沙希に近付くチャンスだよな……。
これを逃す訳にはいかないよなぁ……。
「うん……行きます。」
とりあえず……殺されませんように。
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