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「ありがとうございましたー。」
「…………。」
お土産のドーナツが……10個だと……!?
「悪いね、田中。これでお兄ちゃんもきっと田中のことよく思ってくれるよ。」
「はは……だといいなぁ……。」
ドーナツ10個を食べるめちゃくちゃ強い人……これは完全に熊みたいな化け物に違いない。
週末は念のために防弾チョッキでも着て行こうかな……。
「じゃ、あたしはちょっと用事あるからここで別れさせてもらうね。田中、また明日。」
「え?あ、うん。また明日。」
それだけ言うと、北原さんは一人で帰って行った。
「………。」
なんか今日、北原さんがあれだけ傍若無人に振る舞っていられる理由がわかった気がする。
後ろに化け物がいるんじゃあね……。
「……お待たせ、お兄ちゃん。これ、田中からのお土産ね。」
「全く……またどうせ田中君を脅したんだろ。可哀相に。」
「別に嘘は言ってないよ?……あ、そういえば土日で田中達が泊まりに来るけどいいよね?」
「ん?ああ、別に大丈夫だけど。……それにしても田中君が来るのか……一度話しておきたいと思ってたから丁度いいな。」
「……いじめないでよ?」
「……さあね。」
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