第二章 戦闘準備

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第二章 戦闘準備

評定終了後に重秀は、忠信の肩をポッンと軽く叩いた。 「出世したな。良かったな」 重秀が忠信を褒めた。 「兄者、お願いしたき儀がございます」 「何じゃ、申してみよ」 ボソッと長々と重秀に聞こえるくらいの声で伝えた。 「相分かった」 「左内、根来城を頼む」 「はっ、畏まりました」 岡左内が低頭した。 忠信・重秀と数人の一向は和歌浦湾より大船にて海路より、太地港に向かった。 二日後の辰の刻(午前9時頃)に太地港に忠信・重秀一向が辿り着いた。 「沙霧」 忠信が女子を呼んだ。 「手元に居る、手下三人以外を全て周囲を見張らせよ。敵の忍びを発見次第始末致せ!!よいな!?」 「はっ」 沙霧は、手下に指示を出した。 「兄者、少し寄り道を致します」 「分かった」 一刻後、午の刻(午前11時頃) 「那智原始林の中にございます」 「此処にて館などをまず急ぎ作ります」 「何をしたいのだ?」 重秀が忠信に問いただす。 「鈴木家の秘密兵器をです」 「!?、流石は忠信だな」 一瞬、首を捻りながらも、すぐに忠信を褒めた。 「して、何を作るのだ!?」 「連発銃、鉄の車、大砲です」 「!?」 またしても、重秀は、驚いた。 「連発銃と大砲は聞いた事があったが、鉄の車には、驚いた」 「鉄の車とは、何か?」 「前に馬を二頭、後ろに馬を二頭で一つになり全体を鉄で武装します」 「馬の上には指揮官などが乗り、兵士達は、連発銃を撃つ」 「また、小型の大砲も一つ搭載しておきます」 「それが出来上がれば、日ノ本統一も夢ではないぞ」 「はっ」 「出来る限り、支援を致す」 「忝ないです、兄者」 「水軍を新たに作りたいので、太地港を本拠地として、人材の紹介をお願い致します」 「それと鉄砲名人と鉄砲鍛冶を数名お借りしておきます」 「相分かった」 数人後、重秀は根来城に戻った。 忠信は、家臣の島三十郎に二千の兵を預け、太地港に向かった。 重秀より、海賊の頭(武山梶秀)と海賊衆三千を紹介してもらったため、挨拶をするために太地港にやってきた。 「武山殿、これより、お願い致しまする」 頭をお上げ下され。 急ぎ、梶秀が忠信に言う。 「本日より、この命を忠信様のために捧げまする」
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