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銃装備のため、多少動きが遅いが。
着実に織田信雄の背後に迫っていた。
一方新宮城では。
搦手より侵入した、佐々成政三千。丹羽長秀四千が本丸を攻め。
大手門から侵入した。佐久間盛政二千。
前田利家三千が本丸に総攻撃を掛ける。
四方にある矢倉からは、弓矢程度の抵抗しかない。
最早、城は落ちたも同然と誰もが思った瞬間に、本丸より鏑が空に向かい放たれた。
ピュー。
合図とともに、突然大手門と搦手門が同時に閉まり、四方の矢倉に兵士が鉄砲を手にしていた。
「放て~!!」
島三十郎が大声で叫ぶ。
ダ、ダダダダダダダダダ~!!
弾丸が交差するようになり、しかも矢倉にいた兵数は、不明だが、一回の発砲で十連発の銃は、日ノ本には、存在していなかった。
四方の矢倉には、合計千人の兵士全てが連発銃を装備していた。
つまり、十連発なので、四千人くらいの敵兵の命を奪った事になる。
矢倉の兵士は、次弾を込める。
ぎゃあ~
うわ~
助けてくれ~
様々な悲鳴が敵兵から上がる。
大手門の外にいた、織田信雄、柴田勝家は急ぎ足で、一万八千の全軍で大手門を破った。
地獄の光景が目に入ってきた。
「このままでは全滅ですぞ、信雄様」
「一時退却の御命令を」
ダ、ダダダダダダダダダ~!!
二回目の銃声がなり、またも四千名くらいの兵を失った。
「全軍退却じゃ」
信雄が命令を下した。
「信雄様、前方よりみたことのない、兵器が向かって来ます」
伝令が信雄に伝えた。
「信雄様をお守り致せ」
先備えに柴田勝家八千を筆頭に。
二番備えに前田利家一千。
三番備えに佐々成政 一千。
本陣に信雄の一万。
後備えに丹羽長秀の二千であった。
城内からは、突撃の準備をしていた。
島三十郎率いる、一千三百。
鉄砲隊を半数ずつに分け、丹羽隊左右に、背後より、島隊千三百が襲い掛かった。
ぎゃあ~
うわ~
丹羽兵から声が上がる。
前方では、柴田勝家隊八千が忠信勢目掛けて、突撃をしてきた。
「今だ、大砲を放て~!!前進だ。連発銃も撃ちながら、持たない者は、鉄砲・弓矢で応戦せよ!」
ドン、ドン、ドン。
ダ、ダダダダダダダダ~!!
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