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己殺し
貴方に否定されても、
君に肯定されても、
俺の思考の核が見えても、
何も残らない、
何の価値もない。
いつか手を伸ばして
掴もうとしていた夢は夢、
そんな敗北者の戯言と。
時代背景に、自分の無力さに愚かさに探した答え、本質も解らないまま忘れていく。
聴こえない耳に、
あの唄をどう伝える?
見えない瞳に、
あの絵をどう伝える?
そんな理想さえも渇れ眠る。
いつか時が解決するだろうと幕を落とす。
そうして見えた答え。
泣いてもいいか?
何も解決する訳ではないけど。
叫び果てた末路、
粗末な命に来る終幕。
俺の死体が焼かれて。
雑念と煩悩に生きた俺を笑え。
人並みの感覚を奪われた違和感。
無である事と。
妄想と依存に尽きた哀れな害虫。
偽ることを偽り、殺した涙。
無であること。
泣いてもいいか?
誰も生きていない俺の最期。
俺が生きていた頃は…
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