沈黙と熱病

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沈黙と熱病

バッサリ切った正論を、開けた口に押し込める。 悩みの雲が晴れぬうちは、 坊主の言葉も剃刀の様。 そこから見える景色、瞳を押し込まれる感覚。 暫く頭抱えながら、 底見えぬ明日を唄う。 深い精神病。 続く自己嫌悪。 覆い囲う社会という恐怖。 未知に震える、脳と冷えた手。 切った爪を研ぎ、小さな傷に押し込める。 それでも届かない・・・・ 巣食う逃避病。 餌付けるその手に。 何一つ考えずに、ただ卑下しよう。 根底に固める自我は地獄。
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