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道に花が咲いていました 誰も気付かないのですね 皆が踏みつけていきます 僕はたまらず 花に駆け寄りました 君は僕にも気付かず 一人で行ってしまって でも僕は 少しだけ 君よりこの可哀想な花が 大事に思えたのです 君にするように 花を包んで 君にするように 優しく撫でてあげました その間にも人は 僕らを踏みつけ 蹴飛ばし 気にも止めません 僕らはただ 嵐が過ぎるのを 待っていただけでした
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