輪舞-ロンド-

12/13
前へ
/13ページ
次へ
"そう。これはアルフにのみ伝わる創生の詩。ティム、なぜエルファであるお前に、私がこの詩を聞かせたと思うかね?" 「…わかりません」 ティムは立ったまま、答える。 "これからする話は、けして忘れてはならない。2人とも、よく聞いて心に刻みなさい。この世界に、そしてお前達2人に深く関わる話なのです。" 2人はこくっとうなづく。 "数ヶ月前、トゥリートが旅立ちました。彼は風の巫女を探して旅に出るよう、私が頼んだのです。 この大地はファーランドといいます。広い世界に比べたらちっぽけな島なのですが、私達には大切な大地。この大地は、はるか昔から2人の巫女に護られてきました。 風の巫女と、大地の巫女です。 夜空に黒と白の月があるように、風と大地を護る巫女がいるからこそ、豊かなマナをたたえ、生き物は育まれている。マナがなくなれば世界は滅ぶのです。"
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加