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"私がこの世に生を受けてからも、何度も巫女は代替わりしました。しかし、ここ百年の間に、大地の巫女の様子が分からなくなってしまいました。存在していなければ、世界はとうに滅びています。しかし、どこでどのようにしているのか、分からないのです。
かたや風の巫女は、我々エルフ族から生まれる事が多く、大切に護ってきました。しかしここにきて、エルフでないものに風の巫女が現れ、私達の預かりしれぬ事となったのです。
それ自体は大した問題ではないものの、最近大地のあちこちに、黒き月の穴が見られるようになったのです。あなた達2人がみた、あの黒い、生き物を吸い込んでしまうあの穴です。"
パウアは、のうさぎが吸い込まれたのを思い出してぞくっとした。
"あれが何なのか、誰にもわかりません。ただ、あれができるのは巫女の力が乱れているからであり、世界の崩壊の予兆なのです。マナが乱れ、命の循環がどこかで狂い始めているのです。"
「トュリートには、その調査も頼んでいたのですよ。」
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