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辺りがだんだん暗くなる。
トューリーはそっとかがんで、
"オソクナルヨ。オクルカラ、ノッテオイキ"
と言った。
パウアは素直に背にまたがると、トューリーはゆっくり森を歩き始めた。
しばらくお互い、何も言わずに進んで行った。
パウアは何も言わないが、トューリーが心配する気持ちが全身から伝わってきて、申し訳なく感じた。
それでも、トュリートに会いたい気持ちが抑えられない。
そうこうするうち、結界の入り口が見えてきた。
身軽に背から飛び降りると、パウアは
「ありがとう、トューリー。またね」
と、笑って結界の外へでた。
その後ろ姿を見つめながら、トューリーは深い碧のひとみをますます深くして、呟いた。
"パウア、トュリートハ、モウ…"
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