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「すみません。僕の好きな人は………やっぱり、香代です」
「これからずぅーっと私とゆぅは一緒」
2月23日―――――
あれから二日、私は心の無い日々を送っていた。
ユウトは変わらず家に居るが何だか素っ気ない。
「お姉ちゃん!」
ユウト………私はその選択間違ってると思うよ。
「お姉ちゃん!!!」
「え?」
「え?、じゃなくて!学校行くわよ!」
「あ、うん」
今は英理子がみんなを支えてくれてる。
桃ちゃんも鈴ちゃんもいつもより元気がない。
「そう言えばユウトは?」
「………ユウトなら香代を迎えに行っちゃった」
英理子は複雑そうな顔をしながら下を向く。
「そっか………」
「ほら、学校行くよ。桃も鈴も外で待ってるから早くしなさい」
「うん……」
でも、言えない。
香代ちゃんはユウトの中ではとても大きな存在。
それは私も良く分かってる。
私達はトボトボと学校に向かった。
「おはようございますぅ~……」
「あ、姫ちゃん………」
姫ちゃんの目真っ赤に腫れてる。
「今日も頑張りましょぅ~」
姫ちゃんいつも通りにって無理してる………
「姫ちゃん」
「何ですかぁ~」
「今日、家にお泊まりにおいでよ」
「…………嫌ですぅ~」
「どうして?」
「……………今はユウト先輩に会いたくないですぅ~」
姫は小さい声で呟く。
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