パパは年下?

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―――ものすごく帰りたくない 携帯と財布以外は手ぶらで夜の街を一人ぶらぶらと歩いて行く。 宛てもなくひたすらに時間を潰すことだけを考えて歩いていれば、やはりと言ったところだろうか。特に此処は夜の繁華街ということで、毎度のことながら…今日も絡まれてしまった。 「そこの兄ちゃ~ん」 「ちょっとお兄さん達にお金貸してくれないかなー?」 「………」 今日で何回目だ?一度なら未だしも、こんなにも同じことが無駄に起こればもう、流石に溜め息すら出てこなくなる。 絡まれはするもののガタイの良い身体と裕に成人男性の平均を越す身長のお陰もあり、こういった相手には何時も睨みを効かせば呆気なく去っていくのだ。 終始無言のまま直ぐに消えろ、という意味を込めて一ミリも微動だにせずただ睨みを効かす。 最初は笑顔だった顔も次第に険悪そうな顔に変わっていき、相手の二人組が喧嘩腰になろうとした直後、睨みが効いたのか何もせず逃げて行くように消えていった。 逃げるなら最初から絡んでくるなよ、面倒が増える。と誰に宛ててか解らぬ愚痴を内中で溢す。 ふと携帯のディスプレイを見ると機械的な文字で22時と表示されていた。 この後はどうしようかとコンビニで飲み物等を買いながら考える。
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