幸せ星

いつか来る幸せ

｢好き、です。付き合ってください･･･｣

告白、されました。

困ったことになりました･･･。
まさかの展開なのですが。

今、目の前にいるのは同じゼミを取っているアサダチヒロさん。

ゼミの中ではあまり話したことはありません。

そんな方が俺のことを好きだったとは･･･気付きませんでした。

ただ、俺の答えはもう決まっています。

俺はまだアカリのことが･･･好きです。

｢あなたと付き合うことはできません。･･･ごめんなさい｣

俺の言葉を聞いたチヒロさんが焦ったように両手を振りました。

｢あっ、そんな･･･謝らないでください。そ、そうですよね。こんな暗い女いやですよね、ハハハ･･･い、今のは忘れてください。できれば、完全に頭から消してください｣

｢記憶力には自信があるので、それは無理ですね｣

｢･･･そう、ですよね･･｣

チヒロさんはそのままガクリと肩を落としていました。