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「あー!よく食べたねぇ!」
「……お前だけだろ」
せっかく合格して感激で胸いっぱいなのに、財布の中身はスカスカになってしまった。
少しは遠慮を覚えてもらいたいもんだ。
「さー、次はどこ行く永遠?」
「え?まだ帰らないの?」
「え?帰ってほしいの?」
「いや、そういう意味じゃなくて……」
正直、財布の中身がスカスカな上、もう夜の7時だ。
それに、結衣の親が心配するに違いない。
「親、心配しないの?」
「今日ね、親仕事で家にいないんだ。それに……」
結衣は恥ずかしそうに俯きながら上目遣いに言った。
「それに、今日は帰りたくない」
俺の思考回路は、一瞬にして止まった。
結衣は何を言ってるんだ?
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