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「……なーんてね!じゃ、また入学式でね。ばいばい」
「……あ、ちょっと!」
結衣はいつも通りの笑顔で、でも、俺の言葉に反応せずに帰っていった。
“今日は帰りたくない”
その言葉がまだ脳裏に残っていた。
そして、心臓がバクバク鳴っていることに気が付いた。
……なんで、さっき結衣を引き止めなかったんだろう。
こんなに心臓が高鳴るほど、アイツのこと好きなのに……
そんなことばっかり考えると、後悔と恥ずかしさが俺を襲った。
あーあ、入学式にどんな面して会えばいいんだよ……
――そして、4月。
いよいよ入学式当日が来てしまった。
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