2.春風の予感。

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まだ雪がほんのり残る、4月の旭川。 どうやら新しいクラスは1年2組らしい。 あの日から連絡を取り合ってないから、結衣が同じクラスかどうかはわからない。 それに、何だかあの日の言葉がずっと心に引っかかってて…… 結論=とても結衣には会いづらい。 「何ぼーっと突っ立ってんのさ!」 とか思っていたところ、突然、後ろから聞き慣れた声と同時に背中に衝撃が走った。 「よっ、永遠!」 「痛てぇな…何すんだよ」 俺の背中を遠慮なく叩いた張本人は結衣だ。 結衣は何も気にしてないみたいだな。 おまけに「へっへーん!」とか言って得意げな顔までしてやがる…… いろいろ考えてた時間返せ、切実に。
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