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嵐真side
「ん………」
…起きたけど、またこれ?
目の前には目をつぶり顔を近づけてくる依吹。
この馬鹿は依吹。
背中まで伸びる長い髪をポニーテールにしている。身長は160ない位?と微妙だがスタイルはなかなか。顔は美人よりも美少女。内気なとこもあり、守ってやりたくなるタイプらしい。
俺には良くわからないけど…。
まぁとりあえず……<起きたらビックリ、目の前に顔がっ!?>ってイタズラを終わらせるか。
「お前、なにしてんの?」
「…………え?」
声をかけると、ビックリ顔の依吹。
とりあえず、ムズムズする頭を掻きながら身体を起こす
「…(昨日は疲れたな)…」
昨日の事は、今はいいや。とりあえず依吹だ。
「依吹。だから何してたんだよ?」
まさか、また失敗するとは思わなかったのだろう………
少し焦っている。
「べべっつに~…いつもの脅かしだよ(良かった……バレてないっ)。」
「やっぱりね……」
いつもと変わらないイタズラと確認した所で立ち上がる。
「まぁご飯出来てるから早く来てね」
「あいよ。」
依吹は何も言わずに、部屋を出ていった。
少し動きが固かったけど……なんだ??
「まぁ…どうでもいいか」
とりあえず伸びをして身体をほぐす。
さっさと着替え1階へ降りていく。
「早く食べてっ遅刻しちゃうよっ」
依吹は何もなかったように話かけてくる。
「わぁてるよ…」
朝食を頬張る。
……旨いな
「どう美味しい?…美味し<クゥー>…………。」
依吹の腹から可愛い声が聞こえた。
「気になるなら。ほら残り食えよ。」
半分以上食っちまったけど食わないよりはマシだろう。
「…ダイエット中……」
顔を赤く染めて呟く。しかし目は……朝食を見ていた。
箸で卵焼きを持ち上げ横に持っていってみる。
ス-ッ
ジィーッ
ススーッ
ジィーッ
スッ……ススーッ……バッ
ジッ……ジィーッ……バッ
「依吹……あーん。」
依吹の目の前に卵焼きを出す。
「…………あーむ。」
少々悩んだみたいだが
食べたいと言う欲望には勝てなかったみたいだ。
可愛いなコイツ。
朝食を2人で食べて、片付けが終わったのを確認して依吹に声をかける。
「んじゃぁ……学校行くか。」
「そうだね。」
と、2人揃って家を出た。
嵐真 side OUT
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