とりあえずプロローグ

4/11
前へ
/195ページ
次へ
嵐真side 「ん………」 …起きたけど、またこれ? 目の前には目をつぶり顔を近づけてくる依吹。 この馬鹿は依吹。 背中まで伸びる長い髪をポニーテールにしている。身長は160ない位?と微妙だがスタイルはなかなか。顔は美人よりも美少女。内気なとこもあり、守ってやりたくなるタイプらしい。 俺には良くわからないけど…。 まぁとりあえず……<起きたらビックリ、目の前に顔がっ!?>ってイタズラを終わらせるか。 「お前、なにしてんの?」 「…………え?」 声をかけると、ビックリ顔の依吹。 とりあえず、ムズムズする頭を掻きながら身体を起こす 「…(昨日は疲れたな)…」 昨日の事は、今はいいや。とりあえず依吹だ。 「依吹。だから何してたんだよ?」 まさか、また失敗するとは思わなかったのだろう……… 少し焦っている。 「べべっつに~…いつもの脅かしだよ(良かった……バレてないっ)。」 「やっぱりね……」 いつもと変わらないイタズラと確認した所で立ち上がる。 「まぁご飯出来てるから早く来てね」 「あいよ。」 依吹は何も言わずに、部屋を出ていった。 少し動きが固かったけど……なんだ?? 「まぁ…どうでもいいか」 とりあえず伸びをして身体をほぐす。 さっさと着替え1階へ降りていく。 「早く食べてっ遅刻しちゃうよっ」 依吹は何もなかったように話かけてくる。 「わぁてるよ…」 朝食を頬張る。 ……旨いな 「どう美味しい?…美味し<クゥー>…………。」 依吹の腹から可愛い声が聞こえた。 「気になるなら。ほら残り食えよ。」 半分以上食っちまったけど食わないよりはマシだろう。 「…ダイエット中……」 顔を赤く染めて呟く。しかし目は……朝食を見ていた。 箸で卵焼きを持ち上げ横に持っていってみる。 ス-ッ ジィーッ ススーッ ジィーッ スッ……ススーッ……バッ ジッ……ジィーッ……バッ 「依吹……あーん。」 依吹の目の前に卵焼きを出す。 「…………あーむ。」 少々悩んだみたいだが 食べたいと言う欲望には勝てなかったみたいだ。 可愛いなコイツ。 朝食を2人で食べて、片付けが終わったのを確認して依吹に声をかける。 「んじゃぁ……学校行くか。」 「そうだね。」 と、2人揃って家を出た。 嵐真 side OUT
/195ページ

最初のコメントを投稿しよう!

778人が本棚に入れています
本棚に追加