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『田崎さん、準備できましたよー』
『OK、サポートは一人と一匹?』
『はい』
『アイテム類の補充は?』
『あ、してないのでチェックお願いします』
『了解……ん、補充OK』
シートに仰向けに寝転んで顔の上のパーツをパカリと閉じる…すぐにロックされた音がして、体の上にも先ほど開いた蓋が自動でせり上がってきた。
『スタート時点の街を出た所に送るよ、一応ペナルティ執行後には運営メッセージ流すのよろしくね。後、どうやら社長もログイン中みたいだから一応…』
『しゃちょー居るんですかぁ…』
うちの社長、妙なこだわりと言うか美学を持った変わった人で…正直、色々と手厳しい人でもある。
『まぁ、そういう事で、行ってらっしゃーい』
気の抜ける田崎さんの声に見送られて、ふわんくらんとする独特の感覚に、私は身を任せた。
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