Ｐ．Ｋ．Ｋ．

始まりの日②

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　本来なら色々面倒なログイン作業を一気にすっ飛ばして、私が出現したのは始まりの街『スティア』の門の前。この街はゲームに初めてログインした人が目覚める街でもある。
　足下に瞬間移動魔法使用時に現れる魔法陣と同じ物があったのが徐々に消えていく…通常プレイヤーと違いログアウト時にアバターが回収されるGMアカウントのキャラは、ログイン時に指定地点へ湧いて出てしまうためこの演出はその対策らしい。
「んー…うん、違和感無し、大丈夫」
　一応アバターとの馴染み具合を確認するため身体を動かす…まぁ、あんな高級マシンを使っているのに違和感などあるはずは無いんだけど。…ちなみに余談だが、あまりに安いジャンクなマシンだと同調にタイムラグが出て違和感やら動きのブレが起こるとか…恐いよね。
『【call】command:GM【認証】No.13（ナンバーサーティン）……OK.【ran】サポーター転送』
　とりあえず、現在地にサポートキャラを呼び寄せる為にGM用の命令を起動させる。
　場所によってはフィールドに出た瞬間にエンカウントなんて事もあるので、サポーターの転送は周囲の安全を確認してからと言うのがセオリー。
　私達GMアカウントの連れているサポーターは少し特殊だから、転送に時間かかかるんだよね実は。
　待つこと数秒、さっき私の足下で光っていたのと同じ魔法陣が私の左右に一つづつ現れた。