二年2

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 高屋が戦闘不能になってしまったのでこうなると佐々木の出番だ。  高屋の前に出る。 「あんたらが口で何と言おうと、俺には関係ないんですよ。俺たちの前でいじめが行われていることは事実だ」 「だから、こいつがいじめられてないって言ってるんだから、いじめなんてないんだって」  背の高い男は言った。 「だから、あんたらがどう言おうと関係ないって言ってるだろ。一回聞いたら理解しろよ。馬鹿じゃないのか。いじめかどうかは俺が決める」 「何言ってんの? 何で関係ないお前が決めるんだよ」  佐々木は何も言わず背の高い男の横を通り過ぎて、いじめられっ子の前に立った。  体を小さくしていたが、近くで見るとそんなに小さくない。  おそらく、ちゃんと立つと佐々木よりも高い。  そして伏せたままの顔を見るが、やはり見覚えがなかった。  高屋はなぜこいつを助けたがっている? 「おい、何してるんだ?」  誰かが背中の方から言った。  対峙している佐々木といじめられっ子の周りを全員で囲んでいた。 「このままでいいんですか? 高屋が自分のリスクを顧みず、あんたを助けに来てるんですよ。それでも、まだいじめられたままの方がいいんですか?」  佐々木がいじめられっ子に問いかけた。  一瞬、いじめられっ子は顔を上げかけたが、すぐにまた俯いてしまった。
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