三年15

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「それは分かりましたが、でも何で今俺に話しかけてきてるんですか?」 「高屋っていう奴に言おうと思ったんだけど逃げられたからな。それでたまたまお前を見かけたんでお前でもいいかと思って。高屋とは仲いいんだろ?」 「ええ。まあ」 「それなら伝えといてくれ。あいつを襲った奴らは俺がきっちり説教しといてやったからもう安心だってな」  ここまで来てようやく話がつながってきた。  高屋は助けてくれた人はそのまま襲った奴らを追いかけて行ったと言っていた。  追いかけて行ってそこで話をつけてくれたのだろう。  そして次の日、そのことを言おうとまた公園の近くをうろついていたら高屋を見かけた。  だけど、近づいていくと高屋は逃げ出してしまった。  それで今、たまたま佐々木に出会いそのことを伝えられたというわけだ。  まあ、この人の話を信じればの話だが。  それでもまだ一つ分からないことがある。 「何で高屋を助けたんですか?」 「あいつのことはこの辺で何回か見てたんだけどさ、あの時だけ何か変な奴が後をつけてたんだよ。これは何かあるなと思ってついて行ったら公園でボコボコにされてたから助けたんだよ」 「いや、そうじゃなくて普段からそういう困ってる人を見かけたら助けるんですか?」 「何だよ、それ。そんな人間がいるわけねえだろ。あいつを助けたのはお前らに借りがあるからだよ」 「借り?」
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