三年15

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 さっき泣き出しそうになっていたのはこれが原因か。  これで由利、高屋、小林の三点が自分の推測を支えることになった。  もう間違いない。  中心にいるのは佐々木なのだ。  これはますます急がないといけなくなった。  だけど急ぎすぎるのも良くない。  今日みたいに間違えた道に進むかもしれない。 「とにかく今日は帰ろう。俺が送って行く。由利は一人では絶対外出禁止だ。学校も俺が迎えに行く」 「うん。分かった。ありがとう」  由利の手を引いて公園を後にした。  そう言えば最初、この公園に来た時自分は浅はかだと思ったが、意外にも高屋の事件の解決はここに転がっていた。
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