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高屋は、あれっと思った。
「何でお前に恨みのある奴なんだよ? 犯人は俺の姿を真似してるんじゃないのか?」
「はっきりとした確信はないけど、やっぱり俺もお前を犯人に仕立てることが最終目標じゃない気がするんだよ。お前に化けたのはたまたまお前が真似しやすい外見だったからでそれ自体が目的じゃないと思う。お前が犯人じゃないことぐらい調べればすぐに分かることだし、犯人がそれに気付いてないはずがない」
「なるほどな。いい線ついてると思うぜ。確かにお前に化けるのは難しいもんな」
ひったくりが頷く。
ひったくりの言うとおり佐々木には目立った特徴はなく、一見しただけで覚えられるはずがない。
「だったら俺に化けたのはどういう意味があったんだ?」
「俺を周りから追い詰めていくためだと思う。最初の標的はお前だった。冤罪であっても犯人扱いされれば社会的ダメージを受けるのは避けられない。男じゃ強姦事件の被害者になれないからそういう手段をとったんだと思う。その後に小林が被害に遭った」
「俺はまだ分かるけど、小林ってやっぱりおかしくないか? お前も一年の時以来、会ってなかったんだろ?」
「犯人は強姦という手段を使ったんだ。だから俺と親しいうちの学校以外の女を探さなきゃいけなかった。それでたどり着いたのが小林だったんだと思う」
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