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廊下の先をじっと眺めていると鈴木がやってきた。
いよいよだと気が引き締まる。
大きく息を吸い、ゆっくりと吐きだした。
「鈴木先生」
「どうしたの? 職員室に何か用でもあるの?」
鈴木はまだ落ち着いている。
「はい、鈴木先生にちょっとお話が。事件のことで思い当たることがあったのでお話ししようと思いました」
鈴木の顔は怪訝そうに歪んだ。
「そういうことか。だったら木島先生も呼んでこよう。まだ職員室には戻られてないの?」
「いや、職員室にはいると思いますが、鈴木先生だけに話したいことなんです」
そう言うと鈴木の顔色が変わった気がした。
「分かった。そういうことならこっちにおいで」
鈴木は佐々木たちを職員室の向かいにある第二会議室に案内した。
第二会議室は進路指導室も兼ねていて、部屋が二つに分かれており、奥が願書や大学案内の置き場になっていて、手前には長机を挟んでパイプ椅子が置かれていた。
鈴木は入る前に入り口の扉に『使用中』の札をかけた。
佐々木は鈴木と向かい合う。
右に高屋、左に由利と並んで座った。
今持っている手札は二枚しかない。
自分で見つけた一枚と由利にもらった一枚だ。
これだけで鈴木を追い詰めることが出来るのだろうか?
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