エピローグ2

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「高校ではやらなかったな。うちの学校、勉強ばっかだろ。俺のレベルじゃ、野球も勉強もなんて無理だったからな。その点、高屋は偉いよ。選抜コースにいながら、野球もやってたんだから」 「あいつは名ばかりの選抜コースですけどね」  河合はフフッと笑った。 「仲がいいんだな、本当に」 「どうでしょう。それより、あの時、高屋がいじめを止めたらまた河合さんとバッテリーを組めるんじゃないかって期待してたんですよ」 「そうなのか」  河合はじっと考えている。 「俺、今さ、大学の野球サークルに入ってるんだよ。その試合が来週の土曜日にあるから、それに高屋を誘っといてくれないか? あいつぐらいの実力ならみんなに歓迎されるよ」 「そんなのに高屋が行ってもいいもんなんですか?」 「サークルって言ったって、ちっちゃいし、誰もキャッチャーなんてやりたがらないからな。あいつに来てもらえると助かる。もちろん、ピッチャーは俺がやる」 「分かりました。俺が責任を持って必ず連れて行きます」 「頼んだよ」  帰ろうと伝票をとると、「いいよ」と言って会計も河合が払ってくれた。  そして、別れ際に、「楽しみにしてるよ」と言い残し別れた。
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