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放課後、展示のテーマと概要を報告するための用紙作成をすることになった。
高屋は部活があるからと参加を拒んだ。
そのため、由利は佐々木と二人きりになってしまい、朝のことがあるので居心地の悪さを感じていた。
テーマは『二酸化炭素の増加に伴う環境破壊』だった。
なぜこのテーマになったのかというと、木島が職員室から新聞を持って来てくれ、その中から理系クラスが発表するのに相応しいものを探したのだ。
代表例である地球温暖化は気候変動の一部であるという意見も少し前までは多くの学者から聞かれたが、今は圧倒的にその意見は減ってしまっているらしい。
その他にも海洋酸性化によって珊瑚礁が死滅していること等、意外と知られていないことが新聞に載っており、由利にとっては興味深かった。
用紙の大半は佐々木が作ってくれた。
由利はそれを眺めているだけだ。
まさに手持無沙汰の状態でそわそわしてしまう。
手伝おうにも紙は一枚しかなく、することがない。
「出来た。こんな感じでどう?」
佐々木が紙を差し出してきた。
由利はさっと目を通してみる。
特に問題は見当たらず、さすがという出来だった。
「うん、いいと思う。訂正するようなところもないし」
「よし、じゃあ帰ろうか」
佐々木は荷物を片づけながら言った。
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