三年5

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 松木とはそこで別れた。  駐輪所に行って自転車に跨る。  それにしてもあの嘘はばれていたのだろうか。  そうなってくると明日、学校で色々聞かれるかもしれないな。ちゃんと佐々木に相談してから言い訳を考えればよかったと後悔した。  佐々木と言えば今日はいつもと違う道から帰れと言っていた。  そう言われると余計に昨日の公園に行ってみたくなるのが人間の性である。  だけど、今日もまた昨日の奴らがいて、いざこざがあるとそれこそ言い訳が出来ない。  佐々木は何と言ってくるだろうか。  色々葛藤があったが、結局は公園には行かないことにした。  だけど、遠くから様子を見るくらいならいいだろうと思い、近くまでは行ってみようと思った。  それぐらいはしないと気がおさまらない。  公園の近くまで来ると、やはりどうしても中に入りたくなってしまった。  あと少しぐらいいいだろう。  もう少し、もう少し、としているうちに入り口まで来てしまった。  そこで我に返り、これはさすがにまずいなと思い、引き返すことにした。  そこでふと、背後に何か気配を感じた。  驚いて振り返るが誰もいない。  何か気持ち悪いなと背中に冷や汗がすっと流れた気がした。  振り返ったままじっと辺りを見回すが何も見当たらない。  大きく深呼吸をして目を閉じる。  そして目を開ける。 「やっぱり気のせいか」と声に出してみたが、恐怖感は拭えない。  急いで自転車のペダルを踏んで逃げるように引き返した。
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