三年6

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 いずれにしても空想の話だ。  寝る前にネガティブになるようなことは考えないでおこう。  そして、開かれたページにある文字に目を走らせた。  そのまま物語の世界に吸い込まれていく。  何ページか読み進めていくと、知らず知らずのうちにうとうとしていた。  額が本にぶつかり、はっと目が覚めた。  時計を見ると十二時を少し過ぎていた。  一度大きく伸びをし、頭を軽くゆすった。  うとうとしたままこの本を読むのはもったいない。  それほど、この作家の本を読むのを楽しみにしていたのだ。  また今度、時間がある時に続きを読もうと決めた。  今日のところはもう寝ようと、部屋の電気を消して、布団をかぶった。  ほんの数分で眠りに着いた。
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