53人が本棚に入れています
本棚に追加
「僕は悪魔族のクロウド」
「竜眞が悪魔……」
あまり驚かなかった。
実感が無かった。
目の前に悪魔が居るという事に。でもちょっと笑った(たつまがあくま)。
「俺は破壊神のアタッカー」
「私は守護神のガーディアン。双子だから破壊神と守護神なの」
アタッカーとガーディアン。
やはり実感が無い。
「俺はさっき言ったとおり…… 死神……の……」
「死神はあっちの世界ではアルディって言われてるけど」
「じゃ、あだ名はアルディな」
「……紹介は終わり……と、早速行くか?」
「そうね、そろそろ増えた頃よね」
健人が立ち上がる。
それに続き、梓も立ち上がる。
「授業は……?」
俺は不良向きのクセに真面目みたいになってしまった。
本当はどうでもいいけど……
「時間くらい簡単に止められる。ただ、リスクっていうか……反動が大きい」
「平気よ、じゃあやるわよ」
カチッ……
梓はポーチから十字のマークが印された銀時計を出し、上についた突起を押した。
「……っ、止まったのか……?」
「うん。いつもの事で慣れたわ」
時間が止まると一瞬地盤が揺れる。地震の様だ。これに慣れるには時間がかかると思う。それから考えると相当経験があると考えられる。
最初のコメントを投稿しよう!