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昴「・・・た、かし・・・?」
隆「・・・・・・ごめんな」
昴「・・・えっ・・・?」
隆司の謝罪の意味が分からず、俺は間の抜けた声を出してしまう
そんな俺に気にする様子もなく、隆司は俺の肩口に顔を埋めたままゆっくり口を開いた
隆「・・・俺、昴が寂しがってるの・・・知ってたんだ・・・」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?
昴「し、知ってたの!?いつから!?」
隆「・・・最初から」
昴「じゃあなんで今まで・・・!!」
隆「・・・・・・怖かったんだ」
そう言った瞬間、俺を抱きしめる隆司の手に力が入る
隆「・・・俺は昴のことが昔からずっと好きで、やっと手に入れた昴をすごく大事にしたいって思ってる・・・。
でも昴を前にすると感情も理性も抑えられなくて・・・きっと思いをぶつけすぎて昴を傷つけてしまう・・・。
だから・・・俺が感情を上手くコントロールできるようになるまで我慢しようって・・・・・・」
隆司が言った言葉によって、俺の胸の痛みはなくなっていき、逆に胸が温かくなってくる
――全部、俺のためだったの・・・?
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