8人が本棚に入れています
本棚に追加
朝の光が目にあたり、俺の眠気を覚ますように降り注ぐ。
少し憂鬱な気分になりながらも、体を起こす。
あらかじめ置いてあった惣菜パンを食べつつ袖に手を通した。
制服に着替え終わり、鏡で自分の姿を確認するとまた憂鬱になる。
学生だったら勉強が辛い、部活が辛い等いろいろなことで憂鬱になると思う。
俺の場合は皆とは違う。
あるモノがあって、あるものがなくなったのだ
"どういう意味だ"と疑問に思うだろう。
そのままの意味で受け取ってくれていい。
一般に言う"性転換"ってやつだ。
なぜこんなわけのわからない境遇に陥ってしまったのか
4ヶ月ほど前、とある条件と引き換えに「性転換をする」という要求をのんだからだ。
"俺が学校に通う条件として"
あれは1年前、俺がまだ男だった時。
学校にはとても仲の良かった友達がいた。
そいつらと馬鹿やって、学校生活に充実感を覚えたある日のことだった。
俺はある事件を起こして高校生活を台無しにしてしまう。
いや、自業自得なのかもしれない。
正義の味方ぶっていた俺が幼馴染である水無月 佳奈を助けたことから始まった。
それを助けた俺は人に暴力を加えて退学になった。
最初のコメントを投稿しよう!