プロローグ

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それだと俺が死んだ意味を追求しなきゃならんので、今のところ全カットで。 想像ってどんどん悪い方向に進むように、設定が施されてることがわかりました(自暴自棄中)。 いつの間にかどくろ女はフェンスを跨いで、依然男の首を掴み、地面へ吊り下げていた。 ――こわいこわいっ。 強い風が俺の頬を通り過ぎる。 その一瞬の間で、男の体はここからは黙視できなくなっていた。 俺が見ているのは、右手を全開に開いて口を吊り上げて、笑うあの女の姿。 途端ぐちゃ、と気味の悪い音が真下から聞こえた。それに伴い、数秒遅れて耳をつんざくような悲鳴が放たれた。 殺して尚、ここまでの惨劇を繰り出す女――人外は下を見ている。 そこに“アイツ”の死体が晒されているいる。間違いなく嘔吐もんだ。 こんな狂った人間、ドラマとか漫画くらいしかみたことねぇよ。 それに人間一人を軽々持ち上げる姿、強靭すぎる力に恐怖を抱かない筈がない。 しかもこれに銃を持っているのだ。 頭の狂ってるどころじゃない。 感覚が途切れた右手に冷たい何かが触れる。
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