圧倒的な科学力

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  強盗犯全員がそれぞれ微妙に異なったピエロの仮面をつけ、素顔を隠している。 いや~こんな光景、ドラマや映画でしか見たことないよ。 最高!! 「動くな!!そのままゆっくりと机から離れろ」 先頭を走っていた強盗の一人が迷うことなく従業員と客を隔てるカウンターに直進し、銃口を向けて威嚇する。 おそらく、従業員の机の近くにある警報スイッチを押されるのを警戒しての行動だろう。 「変な気起こすんじゃねぇよ。下手な正義感は自分の身を滅ぼすだけだぜ。 おい!そこのデブ!! 聞こえてなかったか?」 明らかに顔面を蒼白にした肥えた男性が変な体勢で震えていた。 デスクの位置からしてそれなりのポストについている者と思われる。 おそらくどこかにある警報スイッチを押そうとしたのか、逃げようとしたのかのどちらかだろう。 「次はねぇぞ」 強盗犯はカウンターの上に立ち従業員の行動に睨みをきかせている。 さて、他の強盗犯はどのように動く――――  
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