圧倒的な科学力

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  銀行の前から車のブレーキ音が聞こえた。 来たか………。 死角から顔を出すような真似はしない。見つかっては元も子もないからだ。 全神経を聴覚に費やす。 ぞろぞろと車から降りてくる足音。数は………5人。 想定内ではあったが足音の他に独特な金属音も聞こえる。 はい………銃火器をちゃっかり武装してらっしゃいます。 音からして結構な重装備ですね。 足音の高まりとともに早くなっていく鼓動。 それを必死に抑えて、徐々に自分の気配を消していく。 気配が完全に断った時、ついに銀行の扉が開かれた―――  
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