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由美「でも、ド○えもんの道具が実際にあったらいいよね」
昨日見たアニメについて話しているのだが、
見たのは定番のド○えもん。学校の予習をせっせとしていた俺の部屋に突如やってきて、いきなり居間まで拉致った挙句の果てに映画版で約2時間もあるド○えもんを見せる。
俺に一切遠慮しないとは、
こいつには遠慮という言葉はないのだろうか。
由美「ねぇ和人。聞いている?」
大島 和人(おおしま かずと)。これが一般人である俺の名前なんだがどうでもいい話だ。まぁそういったら坂野由美もなかなかありふれた名前なんだろうが。
和人「あぁ、聞いているよ。そんな話より、昨日お前が映画を見せたせいで今日までの宿題終わらなく、そして今日担任に厳重注意と言う名の説教をされたんだ。どうしてくれる。」
由美「それについては謝ったじゃない。いまさら蒸し返さないの」
和人「今日終わらなかったら明日居残りさせられるのだが」
由美「一緒にやってあげるから機嫌取り戻してよ。ねっ?」
身長が俺より低い由美はこういう時に必然的に上目使いになる。
この仕草に何回ドキッ
っとしたことか。
和人「だめだ。そんなことしたら、絶対途中でお前が遊びだして、結局宿題が終わらなくなる」
だが、そんな動作も見慣れた俺にはたいしたことないな
そして今までの経験上。最終的に宿題を手伝うことが飽きて、こいつは俺を巻き込んで遊び始めるのだ。
由美「うっ。でも、わからないところ教えてあげれるよ」
和人「わからないところは先生に聞けばいいだろ」
由美「でも、私のおかげで高校に入れたと思わない?」
中三の時、当時全国順位は軽く10000位を超えていたであろう俺の学力はこいつのおかげで、地元の進学校に余裕で入れる程度に2ヶ月で強制的に上げられたのだ。そしてそのままこいつと同じ進学校へ行っている。
和人「それについては。感謝しているけど、それとこれは別。ほら、さっさと帰るぞ」
由美「え~。いいじゃん」
和人「だめだ。行くぞ」
由美「そう言うことをなら、えいっ」
なかなかすばやい動作で、いきなり俺のかばんを取り上げる。
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