笑顔5

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ガシャンッ 皿が割れる音が響き渡る。 「もういいかげんにして!何回浮気すれば気がすむの?!我慢の限界!!」 花枝の悲痛な声。 「出てけやっ!!このクソアマが!」 ドスのきいた低い音で将希は花枝に言いはなった。 「でてくわ!あんたは一生自分の非を認められないんだから!!あたしが死んだら後悔すればいいっ!!」 花枝も負けじと言いはなつ。 「お前が死んだって後悔なんてしねーよ!!」 「最低!呪ってやるわ」 バタンッ 勢いよくドアがしまる。 「はぁ…」 将希は小さくため息をついた。 「疲れたな」 将希には花枝がそこまでキレる理由がわからなかった。 「ただ他の女と寝ただけじゃん……遊びだっつってんのに…」 JJのモデルの仕事をするほどルックスのいい花枝に惹かれ、近づいた将希。 だが、次第に効率主義でケチな将希にとって、感情主義で浪費家の花枝は疎ましいものとなった。 なんで俺は花枝と付き合っているんだろう? …ステータス? …金か? 確かに「モデル」と付き合っている、というステータスは皆に羨ましがられた。 金回りのいい花枝は俺にごはんをおごったり、お小遣いを渡したりしてくれた。 …だから別れるのがもったいなかったんだ。 プルルルルルル 真っ黒でシンプルな将希の携帯が鳴っている。 プルルルルルル あー面倒くせーなぁ プルルルルルル プルルルルルル 「はい。」 イラつきながら将希は電話にでた。
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