7人が本棚に入れています
本棚に追加
/18ページ
凍て付いたように上がらなかった足は
いま少しずつ感覚を取り戻し 拙い歩みを始めた
私の足は止まってて
あなたの足は動いてて
あとから歩いてきたはずなのに
もう私に追い付いて
あなたは前に進んでく
私より 前に 前にと進んでく
早く大人になりたくて 足だけ前に進めてた
途中見かけたあなたを追い越して
なにも知らず解らずに進み続けた
ううん 知ろうとも解ろうともしなかった
けどあなたはなにも変わらずに あのときのまま進み続ける
置いて行かないでと出した声
心の声は届くはずもない
私はどうしたらいい どうしたい 強く強く問い掛ける
あなたの背中は遠くなる
だんだんだんだん遠くなる
ずっと一人はもう嫌で ずっと歩けない自分はもっと嫌
歩く感覚を忘れても 凍りがもう溶けてたのは知っていた
ただただ億劫で動けなかった 動かなかったずるい私・・・
私は引きずり追いかけ始めた 誰にも甘えない 助けもいらない
ただあなたに追いつきたい醜く傷付いたとしても
あなたの隣に 私は並びたい
もう何も失くしたくない 見失いたくない
だから・・・
.
最初のコメントを投稿しよう!