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駅に電車がやって来る。
「じゃあ私行くね、、、」
「いってらっしゃい。たまには連絡してね?」
「はい、いってきます」
最後まで心配かけちゃったな、、、
不安で押しつぶされそうな心を奮い起こして電車に乗り込む。
入り口近くに立ち、お母さんがしっかりと見えるように外に目を向ける。
外ではお母さんが目を潤ませながら大きく手を振っていた。
それに答えるように私も大きく手を振り返す。
「お母さん、いってきまーす!」
涙声で叫んだ声にお母さんは頷きながら手を降る。
やがて扉は閉まり、電車は次の停車駅に向かい進む。
私は故郷をあとにした。
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