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「君は新入生?」
「は、はい!なんでわかったんですか?」
「今日は入学式だからね。駅から来る人のほとんどはそうだよ。さらにその真新しい制服が決定的だったね」
運転しながらたんたんと答える。
駅前のタクシーが少なかったのはそういうわけだったのか。
なんとなく納得。
「てことは、やっぱり新入生は多いんですか?」
「まぁね。初等部にざっと200人くらいと高等部に100人くらい入る予定だって言ってたからね」
人数聞いてとても驚いた。
合わせて300人近くの人がこの学園に入学するとなると高校デビューできるのか一気に不安になった。
でもお母さんに言ったんだ、頑張って来るって。人数が多いからって負けないわ!
気合を入れて不安を消す。
そうじゃなきゃやっていけそうにないと思ったから。
生半可な気持ちは捨てよう。
私は心に強く誓った。
「もうすぐで到着だよ」
外はさっきまで遠くて見えなかった校門をくぐったところだった。
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