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お兄さんが言うとおり、話をしてる内に校舎が見えてきた。
だいたい予想してたがやっぱりこの校舎もかなり大きかった。
マンションかと思うほど階層は5階まであり、屋上にある学校ならではの時計がなければもはやマンションと言ってもいい。
私の想像以上の大きさに唖然となった。
「これが高等部校舎だよ。新入生は一度2階の職員室で受付してから教室に行くといいよ」
「親切にありがとうございます。代金は、、、」
スクールバッグから財布を取り出そうとした時、
「代金はいいよ。特別サービスさ」
爽やか笑顔でお兄さんは言った。
「えっ?」
不意を付かれ、素っ頓狂な声を出したが、やはりタダ乗りは気が進まない。
財布を取り出し私は代金を払おうとした。
「何言ってるんですか!ここまで送ってくれたんだから代金は当然払いますよ!」
財布から昨日お母さんからもらった数少ない諭吉さんを出そうとした。
「やれやれ、じゃあ一つお願い聞いてもらっていいかな?」
お兄さんは諦めて代案を提示した。
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