14人が本棚に入れています
本棚に追加
/153ページ
「そのリボンの色、間違いなく1年だ。てことは新入生受付に用ってことだろ?」
「は、はい。そうですけど、、、」
「ならあたしが手続きやってやるよ。ついて来な」
「はい」
なんとも男っぽい話し方する人だなぁ。
そう思いながらも私は保健医について行った。
職員室前を通り、少し先に進んだ部屋に通された。
この部屋がなんの部屋なのかはわからないが、真ん中に机が置かれ、囲む様に本棚が並んでいる。
「じゃあここ座ってこの用紙に名前と住所書いてくれ」
「はい」
大人しく座り、差し出された紙にスラスラと書いて行く。
「、、、書けました」
「よし、じゃあ用紙もらうぞ」
手元の用紙を渡し、保健医はじっと眺める。
黒のショートヘアから覗く目はキリッと鋭く、顔つきも整ってる。
いわゆるクールビューティな保健医で、見た目もかなり若そうで25歳前後に見える。
保健医は近くのパソコンで入力をすると私の方に向き直った。
「確認が取れた。岩清水 柚香さん。柏ヶ丘学園高等部にようこそ。歓迎します。」
唇を少し歪ませて保健医は笑顔でいった。
「はい、ありがとうございます」
よくわからなかったが受付は終了したようで、保健医に礼を言う。
最初のコメントを投稿しよう!