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「岩清水のクラスは1番上の5階、1年3組だな」
「はい、もう入学手続きは終わりですか?」
思っていた疑問を保健医に聞いて見た。
「もう終わりだぞ。基本は確認だけだから手間は取らないんだ。それよりそろそろ行かなきゃ遅刻になるぞ?」
「え??」
どこから出たかわからない素っ頓狂な声で聞き返す。
その様子を見てため息付きながら保健医は言った。
「もうすぐ新入生のホームルームが始まる頃だ。早く行かないと新入早々遅刻だぞ?」
腕時計を私に向けて指差しながら保健医は言う。
その時計には8:40を指そうとしていた。
一気に冷や汗が私の背中に流れる。
初日に遅刻はすごく目立っちゃう!それだけはイヤだ!!
「まずいっ!お邪魔しました!!」
素早くバッグを持ち、脱兎のごとく教室を飛び出した。
「、、、おーい、廊下は走るなよ」
保健医の言葉は焦る私には届かなかった。
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