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「せっかくの新学年なのに朝一からため息なんてついてどーした?」
「え、あ、あの、、、」
突然のことにうまくついていけない。
後ろから声を掛けて来たのは女子生徒だった。
明るい茶髪のショートヘアにキリッとした目、目元にある泣きぼくろが特徴で、その元気っ子な様子は見るからに体育系のようだ。
満面の笑みで女子生徒は続けた。
「せっかく高校生になれたんだからもっと楽しくいかなきゃ!勿体無いぞ!」
「あ、うん、、、そうだね」
「あれ、そいえば見たことない顔だね!編入生?」
「は、はい。私は岩清水柚香といいます」
「岩清水柚香ちゃんだね!よろしくね!あたしは浦賀 優梨(うらが ゆうり)!気軽に優梨って呼んでね!」
「はい、よろしくお願いします」
軽く会釈をしてお互いに自己紹介をする。
しかし、私の固い態度が気に食わないようで優梨は顔をしかめた。
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