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「もう、あたしたちは同級生なんだから固くならないでよ!気軽に話してくれれば良いんだからね?」
「あ、ごめんね、、、その、人見知りだからうまく話せなくて、、、」
私は昔から人見知りがとても激しく、うまく友達が作れなかった。
友達が出来たとしても話す時に緊張してしまい、今までうまく話すことができないでいた。
人見知りの上に口下手。
改めて友達を作るには非常に不向きなスキルばかりだとがっかりした。
「でも人見知りなんて関係ないでしょ?」
「えっ?」
不意に言われた言葉に私は驚きの声を上げた。
「人見知りなんて理由にして逃げてるだけ。私は友達ってなってもらうものじゃないし、自然となってるものだと思うんだ。だから緊張なんてしないで自然体でいれば良いんだよ」
「、、、」
「あ、ごめん、あたしも口下手だからうまく言えないんだけど、でも柚香ちゃんがいいなら仲良くしたいって思うんだ」
優梨の言葉は確かによくわからなかった。
うまく理解はできなかったけど1つだけわかることがあった。
「、、、私のことは柚香って呼び捨てでいいよ、優梨。私と仲良くしてね?」
精一杯の素の気持ちで優梨に言う。
わかったこと、それは
「うん!よろしく、柚香!」
私には理解しようとしてくれる、友達が出来たということ。
柏高に来て初めての友達が編入初日に出来たという私の高校デビューは幸先の良いスタートとなった。
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