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しばらくすると教室に先生が現れ、体育館に移動するように言われた。
因みに担任の先生は入学式で発表するらしい。
私と優梨はクラスのみんなと共に体育館へ移動を開始した。
廊下には他のクラスのたくさんの生徒が体育館へと向かっていた。
「おーい、優梨!」
「お?」
前の方を見ると手を軽く振って走ってくる男子生徒が見えた。
優梨と同じ茶髪のショートヘア。
キリッとした目に整った顔立ちはどこか優梨と似てるように思う。
近づいてくるたびに見えるその面影はますます優梨にそっくりだった。
「優梨!何組だった?」
「あたしは3組だよ!優真(ゆうま)は?」
「俺は4組!隣のクラスだな!!」
ははは!
2人して大きな声で笑う。
その大きな声に周りの生徒が注目し、何より注目されるのが苦手な私は少し恥ずかしかった。
「ちょ、優梨。みんなに注目されるから静かにしよ!」
「あ、ごめんごめん!ちょっと嬉しくてさ」
「ん?ところで君は誰だい?見ない顔だね?」
優真と呼ばれた男子生徒は顔を近付けてじっと観察するように私の目を見る。
整った顔立ちのいわゆるイケメンな彼に見られ、思わず私は頬を紅く染める。
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