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「校歌斉唱!」
先生がそういうと体育館にいたほとんどの人がポケット、またはカバンから紙を取り出す。
私たちも机においてあった“忘れずに持っていくこと”とやたら強調されて書かれていた紙を持ってきていたのでポケットから出した。
「起立!」
先生の声で体育館の生徒たちが立ち上がる。
さっきはよく読んでなかったので、立ち上がりながら歌詞を見てその内容に思わず私は吹いた。
「な、なんだ?この歌詞は??」
輝け 羽ばたけ 未来のジャパンスター?
そこには歴史を感じるような伝統の校歌ではなく、どこか間違っている歌詞が書かれていた。
優梨はというと歌詞を見て少し残念そうな顔をしていた。
「ちょ、優梨!これがこの学校の校歌なの??」
「あぁ、今回はハズレだね。去年の歌詞の方がよかったのになんで変えちゃったんだろ」
「去年の方って、まさか毎年校歌が変わるの!?」
それは私にとって驚愕だった。
「柏学の学年毎に生徒会が必要さえあったなら校歌を変えることが許されてるのよ。今回のはさっきも言ったとおりハズレだけどね」
残念そうな顔で優梨は答える。
去年の校歌、どんなのだったんだろ、、、
そう思っていると校歌?らしき音楽が流れ出した。
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