入学式

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「、、、以上!1年1組40名!」 高木先生は言い切ったとどや顔をしながら壇上から降りて行った。 背中からうっすらとオーラの様な湯気の様なものが立ち上っていたのは気にしないでおこう。 次に壇上に上がったのは少しぽっちゃりとした髪型が7:3分けという特徴の先生。 先ほど高木先生が切ったマイクの電源を再び入れ、一つ咳払いをした。 「ゴホン、私は1年2組の担任を務めます米村といいます。担当する科目は英語です。氏名を読み上げますので返事をおねがいします」 先ほどとは打って変わって落ち着いた声で米村先生は名前を読み上げる。 高木先生とは真逆のタイプの先生だった。 「あの米村先生は滅多に怒らないんだけど、頭について悪口言うとすごく怒るから気をつけてね」 「うん、気をつける、、、」 会った時には注意しようと私は心した。 そう思った時、ある名前を呼ばれて体育館の新入生、在校生たちみんながざわついた。 「里中 智香(さとなか ちか)」 「はい」 私は目を見開き呼ばれた名前の声の主を必死になって探した。
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