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「、、、以上39名」
里中智香のざわめきから終わり際まで不機嫌な読み上げをして米村先生は壇上から下がって行った。
その態度で後で保護者とかに文句言われなければいいと心配する私だが、気がつけば次は私のクラスの読み上げだと思い出し、先生への心配は吹き飛び不安がどっと心に押し寄せる。
先ほどの幸せオーラは何処かへ飛んで消えてしまって身体は硬直し、心臓が高鳴っている。
壇上にはスラっとしたスタイル抜群の男性教師がゆっくりと上がる。
まだ若いその先生は壇上に上がって緊張の面持ちで一礼をした。
「おはようございます。1年3組担任の琴池(こといけ)です。担当教科は国語を担当します。新任教師なんですがよろしくお願いします。それでは、読み上げをさせてもらいます」
やはり緊張なのか、琴池先生は震える声で1人ずつ読み上げを始める。
順番的に3番目なので来るその時までもしかしたら先生よりも私は緊張してるかもしれなかった。
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