対立

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「、、、その同級生の君が俺になんのようだ?わざわざ代表として話をしてる今言うほどの事でもあるのか?」 私を睨みつけるように神月は壇上から見る。 先ほどよりもさらに不機嫌さを露わにし、肌からもビンビンと感じる。 対応するように強い目で神月を睨み返す。 「さっきお前が言っていた“生徒会長になる”宣言。私は絶対に認めない!」 「なに、、、?」 神月は驚いたように目を見開く。 それに伴って周りの生徒もざわめき出す。 生徒会の出馬演説の最中、それを否定する人物の登場があれば誰もが騒ぎ出すだろう。 目の前で火花を散らす2人に他の生徒はついていけてないようだ。 「お前にこの学園で好き勝手なんかさせてたまるか!助けたかった奴を助けられなかったなんて言っておいて昔した事を消したつもりでいたか?甘いんだよ!」 怒りが溢れる。 もう止まらない。 「お前は偽善者だ!良い顔して近づいて蹴落とし、周りで一緒にその様を笑う。また繰り返すのだろう!?そんなお前には人の上に立つ資格なんてない!」 心の中の私が現実に姿を表した。 「ゆ、柚香、、、?」 優梨が少し怯えた様な顔で見る。 優梨たちはさっきと違う私の姿にどんな気持ちを持っただろうか? 2人が私を見て順調に嫌われているにしても湧き上がるこの怒りをぶつけてる今、それはどうでも良かった。
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