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「なら、君は人の上に立つ資格があるとでも?」
「えっ」
不意に神月から問われる。
「俺に資格がないと言い切るという事は俺よりも人の上で導く事ができると自ら言ってる様なものだ。それが君にはできると言うのか?」
「、、、」
神月の言葉に私の口は止まる。
先ほどの言葉の連射がピタリと収まる。
そう問われるのを想定してなかったわけではない。
相手の全てを否定する。
それがどういう事か理解していなかったわけでもない。
ただ、認めたくない。
あいつがまとめる学園生活なんて絶対に過ごしたくない。
その思いで私は意を決して立ち上がったのだ。
人前でこんなことを言ってすべての人目を引いている。
いつもなら絶対に出来ないこと。
こんなチャンスはもうないから。
だから、引いたりしない。
「私は、、、」
一呼吸おいてから、私は叫びに似た声で宣言する。
「やっぱり、お前のことを絶対に認めない!私がお前の上に立つ!!」
その発言に体育館がざわめいた。
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